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2026.05.08

クリエイターやユーザーとの接点から、共創と熱狂が始まる

Web3・メタバース・XRの社会実装とビジネス活用はいまどこまで進んでいるのか。当連載「未来を導く知の羅針盤」では、業界を牽引する経営者・専門家など、有識者16名の証言から、その現在地と未来の可能性を探る。
※本記事は『MetaStep Magazine』に掲載した記事を再掲載したものです。その他の記事は冊子でお読み頂けます。

株式会社HIKKY 代表取締役 CEO
舟越 靖さん

HIKKYについて
2018年創業。ギネス世界記録を4つ取得した世界最大級のメタバースイベント「バーチャルマーケット」やバーチャルマーケットを現実世界で体験できるリアルメタバースイベント「Vket Real」を主催。Webメタバース開発サービス「Vket Cloud」の開発・提供を主軸に、独自性の高いXRソリューションを提供中。

「オワコンという言葉、もうやめませんか」。そう語るのは、HIKKY 代表取締役CEO 舟越 靖さんだ。世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット(Vket)」を主催し、年2回の開催で毎回130万人以上を集めるこの取り組みは、毎年恒例のVRイベントとして定着しつつある。「メタバースが停滞していると言われますが、それは誤解です。本質を理解しないままビジネスだけを追いかけても、上手くいくはずがない」。舟越さんは、メタバースの起源を「クリエイターの文化」にあると語る。「かつては皆、ノウハウを惜しげもなくシェアしていました。自分の創作が、仲間と場を盛り上げていく。そこにこそ熱狂がありました」。

Vketは2018年から年2回開催されている

その熱量にこそ価値があると確信し、HIKKYはその文化を尊重した上で、企業との共創を進めてきた。「バーチャルマーケットは、クリエイティブファーストが大前提。企業にもそれを理解いただき、共にカルチャーを育てることを前提に参加していただいています」。

ではなぜ「オワコン論」が広まってしまったのか。「ハイプサイクルの幻滅期に入っていることもありますが、期待値が先行し、派手な事例ばかりが取り上げられ、地道に成果を上げてきた取り組みが見過ごされている。そして受け手も、一次情報に触れずに語っているケースが多い」。舟越さんはそう指摘する。

デバイスの進化が普及の鍵とも言われるが、それにも一石を投じる。「コンテンツが面白ければ、人はハードの限界を越えて集まる。人気のゲームソフトがそうであるように、メタバースもコンテンツが全てなんです」。実際、リアル会場で行われた「Vket Real」には予想をはるかに超える約5万人が来場した。

クリエイターの環境も変わりつつある。「副業から本業へと転じる人が増え、専門教育も進んでいます。マインドは変わらず、可能性がますます広がっています」(舟越さん)。ユーザーもまた、スマホ世代のライト層が増え、新たな層を巻き込んでいる。企業がメタバースで成果を出すには何が必要か。「目的を明確にすることです。単に話題になりたいではなく、どんな価値を届けたいか。その視点がクリエイターやユーザーとの接点を生み、共創が始まるんです」(舟越さん)。今後の展望について尋ねると、舟越さんは力を込めてこう答えた。

「面白いものを作れば、人は自然と集まります。私たちは、世界中のクリエイターが活躍できる土壌を築きたい。アップデートを続ける『バーチャルマーケット』に注目いただければと思います」。

2025年に初登場したワールド「異常物体研究所 - Incident A」

(素材提供:HIKKY)

ー 日本再興のヒント ー
面白いコンテンツがクリエイター・ユーザーとの接点を生み、共創が始まる