メタバース&ゲームプラットフォーム「Spatial(スペーシャル)」がビジネスプラン向けにAPI対応を開始した。API対応により、リアルとメタバースを繋げる多様なビジネス活用が可能となる。これを機に、日本人唯一のSpatial公式ガイドであるOH26は、この新機能を活用し、AIアバターを実装。Spatialに関する質問やおしゃべりをメタバース内でサポートするという。これらの機能がSpecialの新たな活用の幅を広げるのか。(文=MetaStep編集部)
Spatial(スペーシャル)は、米国Spatial社が提供する商用利用可能なメタバースプラットフォームだ。PC、スマートフォン、VRデバイスなどあらゆるデバイスに対応。リアリティある美しい空間、アバター作成が可能なことが特徴で、現実に近いメタバースを表現したいユーザーに人気だ。
法人利用でも活用が無料であることは、メタバースを活用したい企業にとって後押しとなる。実際、Spatial内で展示会やセミナーの実施など、ビジネス用途のユーザーが国内外問わず事例が増えている。ワールド構築も、多くのテンプレートやオブジェクトを活用することで、専門知識がそこまで持たずとも簡単なワールドなら作成することができるのも、参入障壁を下げている所以だ。もちろん、BlenderやUnityなどを使うことで、オリジナリティある作り込んだワールド作成も可能だ。
今回、SpatialがAPI対応を開始したことで、リアルとメタバースをつなぐ多彩なビジネス体験が可能となった。OpenAI APIを活用したAIキャラクターによるサポート、リアル照明制御などIO制御をクラウドのAPI経由で行える仕組みobniz(オブナイズ)APIによるIoTデバイス連携、メタバース内でのショッピングカート機能、天候と連動したダイナミックなメタバースワールド、メタバース内の行動をリアルタイムでLINE通知など、活用の幅は格段に広がった。
OH26代表で、日本人唯一のSpatial公式ガイド「NebulaBee(ネビュラビー)」は、今回独自の長期記憶AIアバターを公開。このアバターは、Spatialに関する質問対応や操作ガイドをリアルタイムで行う。
体験できるメタバースワールドに入ると、ツリーハウスの中が小さなカフェになっており、「木の上」に上がって椅子に座ると対話が開始する。Unityの制限により、現在PCからは日本語が入力できないが、ローマ字入力での対話が可能だという(スマートフォンでは日本語入力が可能)。
ツリーハウスの中が小さなカフェになっている
Start Chatをタップして対話を開始することができる
OH26は、SpatialのAPIを活用した新たな体験を実験中だという。具体的には、「メタバースでのピアノ演奏が現実の音として響くプロジェクト」や「メタバース内の操作で現実の照明を点灯させる実験」だ。
JapanStepのパートナー企業でもあるOH26のこうした取組みに、MetaStep編集部も引き続き注目していきたい。