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2024.08.07

【FENNEL代表に聞く】今こそ伸び盛りのeスポーツから学ぼう ~ 若者の熱狂をビジネスに活かせ

『日本eスポーツ白書2023』によると、2022年の国内eスポーツ市場規模は前年比127%の125億円。その成長を支えるのは、若者を中心とした数多くのファンの力だ。今やそのビジネス領域は、ゲーム産業の枠に収まることなく独自の進化を遂げようとしている。今回、MetaStep編集部は、eスポーツチームの運営やアパレル事業等を展開するFENNEL(フェンネル)の高島 稜社長にインタビューした。世界を目指すeスポーツ強豪チームを運営しながら、従来の手法にこだわらず新しいビジネスモデルを生み出す同社の取り組みから、ビジネスのヒントを学ぼう。

※FENNEL(フェンネル)所属ゲームストリーマーのCHUNE(ちゅね)による「【連載】プロeスポーツプレーヤー CHUNEと考える eスポーツ、ってなんだろう(第1回)」もご覧ください!

自己表現を第一に――スタッフ1人ひとりの思いが熱狂を生み出す

「メタバース・Web3とeスポーツは、実は似ています。今後のビジネス可能性が無限大で、その一方、ビジネスの本質が誤解されやすく、企業が参入しづらい」

そう語るのは、若者を中心に高い人気を誇るプロeスポーツチーム「FENNEL」を運営するFENNELの代表取締役CEO高島 稜氏。同社は「eスポーツに熱狂を。」というミッションのもと、eスポーツチームFENNELの運営のほか、eスポーツ大会ブランド「FFL」の運営やアパレル事業など、eスポーツを軸にした事業を多角的に展開している。

eスポーツ部門はシューティングゲーム「VALORANT(ヴァロラント)」や「APEX(エイペックス)」など11部門約70名の選手が所属。数々の国内・国際大会で優勝している

ゲームの枠を超え、新たなエンタテインメント市場を形成する「FENNEL」というブランドで表現したい一番のメッセージは、「自己表現や挑戦に対して、アグレッシブな社会にしていく」ことだという。

お気に入りのチームや選手を応援しながら、eスポーツを楽しんでいるファンは学生が中心だ。まだ確固とした価値観が形成されてない若い層を、高島氏は「白紙のファン」と称す。

「彼らの多くは10~20代。体験や経験が、直接彼らの価値観形成につながる大事な期間。そんな時期にFENNELや選手に憧れを抱くわけです。だからこそ僕たち自身が、チャレンジする精神や自己表現をし続けることを示し、醸成するような活動をしていかなければならないと考えています。

それ故、僕たち自身もアグレッシブなチャレンジをしています。アパレルや音楽の事業を展開しているのもそのような精神があるからこそ。ファンは選手が身に着けている洋服やアイテムにも影響力が生まれるので、世界観やクオリティに徹底的にこだわっています」

eスポーツチームのメンバーはもちろん、ビジネスサイドのスタッフも、皆が自己表現する気持ちで仕事に取り組んでいるという。だからこそ、アパレルや音楽アイテム、プロeスポーツチームのメンバーが出演するYouTube動画に至るまで、クオリティが高い。そこに熱狂が生まれるは至極当然のことかもしれない。

プロモーションビデオはもちろん、各メンバーによるVlogも大人気だ

新しい楽しみ方のスポーツビジネス、それがeスポーツ

多角的に事業を展開する同社のビジネスは、eスポーツチームに関連したグッズ販売などから成り立つBtoC事業と、eスポーツチームのスポンサー料が主な収益源となっているBtoB事業に分かれる。BtoB事業には、自社が運営するゲームコミュニティ「Univers(ユニバース)」を使い、ゲームをプレイする様子を新卒採用の評価に活かす採用支援サービスなど、ユニークなものもある。

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