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2025.04.03

進化するバーチャルヒューマン 〜ビジネス活用の可能性と課題〜

人間そっくりの見た目と、AIによる自然な対話能力を持つバーチャルヒューマン※。24時間365日稼働可能で多言語対応も可能ということもあり、人材不足の解消や新たな顧客体験の創出など、様々な可能性を秘めています。本記事では、バーチャルヒューマンの最新動向やビジネスでの活用方法について解説します。※「デジタルヒューマン」との違いは後述 

併せて読みたい「いまさら聞けない! 「バーチャルヒューマン」って一体なんだ!?」

バーチャルヒューマンとは?

(引用元:TELYUKA3DCG制作を行うユニットTELYUKAのバーチャルヒューマン「Saya」。早くも2015年頃から話題となっていた

最新のAI技術とCGを組み合わせることで、より自然な対話や感情表現が可能になったバーチャルヒューマン。その活用範囲は、接客やカスタマーサポートから、広告、教育まで急速に広がっています。

VTuberやAIアバターとの違い

バーチャルヒューマンは、VTuberやAIアバターとは異なる特徴を持っています。

VTuberがエンターテインメント目的のアニメ調キャラクターであるのに対し、バーチャルヒューマンは実在の人物と見間違えるほどのリアルさを追求しています。また、AIアバターが実在する人物の代替として使用されるのに対し、バーチャルヒューマンは完全に独立した新しい存在として機能します。

企業のブランディングやサービス提供において、この「リアルさ」は重要な要素となっており、より自然な形でユーザーとの接点を作ることができます。

※別の呼び名で『デジタルヒューマン』と呼ばれることも。これは現実世界の人間とほぼ区別がつかないレベルのリアリズムを追求するケースが多くある。本記事では『デジタルヒューマン』に何かしらの機能を設けているものを『バーチャルヒューマン』と定義する。(引用:「いまさら聞けない! 「バーチャルヒューマン」って一体なんだ!?」

注目される3つの活用シーン

(引用元:PRTIMES)2020年にGUからデビューした「YU(ユウ)」。「身長158cm。彼女が、もっと、ファッションを自由にする。」というコンセプトのもと誕生したバーチャルヒューマンだ

ビジネスにおけるバーチャルヒューマンの活用は、人材不足の解消、業務効率化、新しい顧客体験の創出など、様々な課題解決に貢献しています。特に注目される活用シーンを見ていきましょう。

接客・カスタマーサポート

24時間365日の対応が可能なバーチャルヒューマンは、小売店やコールセンターでの活用が進んでいます。特に人手不足が深刻な接客業界において、バーチャルヒューマンは新たな解決策として注目されています。

来店客の表情や行動を分析し、最適なタイミングで声掛けを行ったり、問い合わせ内容に応じて適切な情報を提供したりすることができます。また、混雑時でも一定の対応品質を維持できる点も大きな特徴です。

ブランドアンバサダー・広告モデル

企業のブランディングや広告にもバーチャルヒューマンの活用が広がっています。

スキャンダルのリスクがなく、24時間いつでも撮影や配信が可能という特徴は、広告モデルとして大きな利点となっています。また、企業が理想とするイメージに完全にマッチした外見や性格を設定できることも魅力です。

SNSでの情報発信やライブ配信など、デジタルマーケティングとの親和性も高く、若い世代へのアプローチにも効果を発揮しています。

バーチャルヒューマン「imma(イマ)」と米ラッパー「リル・ナズ・エックス」がコラボした、COACHのPV

グローバルコミュニケーション

多言語対応が可能なバーチャルヒューマンは、グローバルビジネスにおける新たなコミュニケーションツールとしても注目されています。

観光案内や商業施設での外国人対応、国際会議での通訳支援など、言語の壁を超えたビジネスコミュニケーションを実現します。複数の言語をネイティブレベルで操れることに加え、各国の文化や習慣に配慮した対応も可能です。インバウンド需要の回復に伴い、この分野での活用はさらに広がると予想されています。

導入メリットと検討すべき課題

(引用元:Fashion Tech News)2025年現在、instagramフォロワー数39万人のバーチャルヒューマン「imma(イマ)」。

バーチャルヒューマンの導入は企業に様々なメリットをもたらす一方で、いくつかの重要な検討課題もあります。これらを適切に理解し、バランスの取れた導入計画を立てることが成功へのカギとなります。

コスト削減と業務効率化

バーチャルヒューマンの導入により、人件費の削減や業務の24時間化が可能になります。特に、繁忙期の人員増強や夜間対応などの課題に対して、効果的なソリューションとなります。また、多言語対応による通訳コストの削減も期待できます。さらに、一度構築したシステムは複数の拠点で同時に展開できるため、事業拡大時のコストを抑えることも可能です。

導入時の留意点

バーチャルヒューマンの導入には、高度な技術と初期投資が必要となります。著作権や肖像権などの法的リスク、システムトラブル時の対応など、慎重な検討が求められます。これらのリスクに対しては、段階的な導入や実証実験からスタートすることで、課題を早期に発見し対応することができます。

また、人間のスタッフとバーチャルヒューマンの役割分担を明確にし、それぞれの長所を活かした運用体制を構築することも重要です。

デジタル時代の新たなビジネスインフラとして

技術の進化に伴い、バーチャルヒューマンの表現力と対話能力は着実に向上しています。単なる省人化ツールではなく、新たな顧客体験を創出する手段として、今後もその可能性は広がり続けるでしょう。

多言語対応やグローバル展開、24時間対応など、従来のビジネスでは実現が難しかった領域に新たな可能性を見出すツールとして、バーチャルヒューマンの戦略的な活用が求められています。