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2025.02.07

【2025年新春インタビュー】クラスター 広報MIRIN氏が語る メタバース需要の変化と展望

2025年の新春企画として、業界をリードする皆様にインタビューを敢行。第8回はクラスター ビジネスプランニング本部 広報部 広報MIRIN氏に、メタバースプラットフォームを取り巻く状況や今年の展望などについて伺いました。

クラスター株式会社 広報

MIRIN

大学を卒業後、ゲーム会社宣伝営業やラジオ系企業を経て、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントにてPRを経験。22年からクラスター社1人目の広報として社外への情報発信を担っている。

― 2024年のメタバース業界を振り返ると、どんな年でしたか?

2024年は、2022年のバズワードの流れにのってとにかく「メタバースを試してみよう」という時期から落ち着いて、シンプルにその価値を深堀り・見直しをする企業やメディアが多かったと思います。

一方で、クラスター社としては、新しい流れを感じました。

2023年までは「エンターテインメントとしてのメタバース」がもてはやされ、可能性を感じられていたいっぽうで、2023年後半から2024年にかけては、新たに「社会課題の解決」という観点から注目いただけるようになったと感じています。

特に不登校やIT人材の育成などの教育分野や、医療ケア児のためのメンタルケア領域についての多くの問い合わせもあり、実際の取り組みも始まりました。

― 2024年の取り組みを教えてください。

2024年度は以下の3つが印象に残っています。

進研模試やバーチャルわかものハローワーク、小児がん患者様へのメンタルケアにつながる取り組みなど、教育や医療分野でのメタバース活用について頻繁に議論され、一部は実際にローンチされました。これは弊社にとっても挑戦のひとつであり、今後も引き続き注力していきたい分野です。

東京都様の案件やイオン様の案件では、ブラウザ版を公開し、非常にご好評いただきました。clusterがアプリだけではなく、クライアント様のニーズに応じて新規開発をし、ご評価いただけたという点で、この機会をいただけたことを感謝しております。

③海外市場への本格的な挑戦を始めました。スペイン・バルセロナのインキュベーションプログラム GameBCN 9th editionに協賛し、海外クリエイターの中での認知獲得を図ったり、国や自治体が取り組んでいる海外進出施策にも積極的にエントリーしたりしました。これはまだ種まきの段階、2025年は継続的に取り組みを続け、突破口を開きたいと考えています。

― メタバースのビジネス活用の現在地をどのように感じていますか。

ビジネス活用については、バズワードになってからこの2年で大きく変化があったと思います。PRだけではなく実証実験や産業メタバースのような、もっと社内での実践的な活用や研究面でもニーズの高まりを感じています。

もちろん、先ほども申し上げた通り、教育現場や医療などでの社会課題解決につながるサービスとしても需要が伸びています。

また、企業だけじゃなく社会全体として活用の幅が大きく広がっていますし、中学生や高校生も主体的に情報収集をしていたりして、派手なPRイベントが減ったことで縮小していると感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は活用の仕方が大きく変わってきているだけで、実際は一般ユーザーへの「仮想空間の活用」という選択肢の浸透が年々高まっている、と日々感じさせていただいています。

― そういった現在地の中で、2025年はどういった年になると見ていますか?

2025年はやはり「教育」「医療」のほか、「仮想空間におけるAI活用」や「産業メタバース」についてのプロジェクトが増えるのではと予測しています。

また、弊社も国産メタバースプラットフォーム企業として、もちろんこれらのトレンドにも対応できるように、サービスを継続的に強化していきたいと思っています。

― 2025年に計画している取り組みを教えてください。

組織改編とともに、新たに3つの柱を中心としていきます。具体的には、「バーチャル空間の総合プラットフォーム」を目指し、以下3つの軸の事業を進めていきます。

①既存の収益モデルである「エンタープライズ事業」の海外展開も含む強化

②"cluster"の強みである「イベント機能」を活用した事業の拡大・収益化

③AI×仮想空間という時代の流れが求めるニーズへのソリューション提供

是非ご期待頂ければと思います。