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2025.02.14

【新春インタビュー】HARTi CEO吉田勇也氏が語る―Web3技術の実用化がさらに進む年になる

2025年の新春企画として、業界をリードする皆様にインタビューを敢行。第9回目は国内初のアプリ型NFTプラットフォーム「HARTi(ハーティ)」を立ち上げたHARTi (ハーティ)CEO吉田勇也氏に、Web3業界を取り巻く状況や今年の展望などについて伺いました。

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2024年Web3業界を振り返るとどんな年でしたか?

2024年は、Web3業界が「要素技術」から「実用化の可能性」へと進化した年でした。特に、NFTやブロックチェーン技術が「推し活」領域やデジタルコンテンツの活用において広がりを見せる一方で、規制や信頼性の確立が重要視される年でもありました。また、IPやエンターテインメント業界との連携が進み、Sonieum(ソニューム:参加者を限定せず、誰もが参加できるオープンなネットワークを持つパブリックブロックチェーン)の登場など、Web3が一部の先端的な取り組みから、より広範な産業分野に浸透しつつあることが顕著でした。

2024年の貴社の代表的な取り組みを教えてください。

HARTiでは2024年、「HARTi Photo」というスマートプリクラ機を軸に、推し活やデジタルコンテンツの活用をテーマにした新たな取り組みを推進しました。特に、ライブイベントや商業施設、カラオケ等での設置を通じて、ユーザーがリアルな体験とデジタルコンテンツをシームレスに結びつける仕組みを提供しました。また、AI技術を活用し、新しいビジネスモデルを構築しました。

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Web3のビジネス活用の現在地をどのように感じていますか。

現在のWeb3ビジネスは、特定の先進企業やプロジェクトが成功を収めている一方で、大多数の企業にとってはまだ模索の段階にあると感じています。特に、日本市場ではユーザー教育や認知度、規制整備がまだ課題となっており、Web3技術のビジネス活用が本格的に広がるまでにはもう少し時間が必要です。しかしながら、Web3の利便性や価値は徐々に認知され始めており、大きな潜在力を秘めています。

そういった現在地の中で、2025年はどういった年になると予測されていますか?

2025年は、Web3技術の実用化がさらに進む年になると考えています。特に、規制が整備されることで、信頼性が向上し、大手企業や自治体も本格的にWeb3を採用する動きが活発になるでしょう。また、NFTやDAOといった概念がエンターテインメントやスポーツ業界をはじめ、さまざまな分野での収益モデルとして確立されていく年になると予測しています。

2025年に計画している取り組みなどあれば教えてください。

2025年は、HARTi Photoのグローバル展開を本格化させる予定です。特に、中東市場への進出を視野に入れ、現地の企業や大型イベントと連携して新たな体験価値を提供します。また、デジタルコンテンツの活用をさらに進め、NFTを利用したファンエンゲージメントや収益化の支援にも力を入れます。さらに、Web3技術を活用した新規事業にも挑戦し、クリエイターとユーザー双方にメリットのある経済圏を構築していきたいと考えています。

2025年1月にHARTi Arabia を設立。デジタル化や経済多様化に力を入れ、特にエンターテインメント産業を国のTier1産業と掲げるバーレーンに現地法人を設立することで、隣国・サウジアラビアはもちろん、中東地域での市場開拓を加速させるとともに、日本と中東の文化的・経済的な架け橋となる役割を果たしていきます

最後に今年の意気込みをお願いします。

2025年は、HARTiとしてさらなる成長の年にします。Web3技術の可能性を活かし、私たちが目指す「感性が巡る経済」を実現するために全力を尽くします。難しい意思決定の連続となると思いますが、この領域に取り組む稀有なグローバルスタートアップとして、活動の幅を広げられたらと思います。今年一年もよろしくお願いします!