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2025.01.24

【2025年新春インタビュー】国際社会経済研究所(IISE) TL推進部 プロフェッショナル 鈴木章太郎氏が語る Web3ビジネス活用の現在地

2025年の新春企画として、業界をリードする皆様にインタビューを敢行。今回はNECグループの独立シンクタンクである国際社会経済研究所(IISE)でソートリーダーシップを推進するTL推進部 プロフェッショナルの鈴木章太郎氏に、Web3業界を取り巻く状況や今年の展望などについて伺いました。

2024年Web3業界を振り返るとどんな年でしたか?

世の中においてWeb3というくくり方が変わってきているように思います。これまでのような概念的な思想やビジョナリーな世界観から、具体的な手段として日常で求められるシーンにおける提案が求められてきているように捉えています。過渡期にさしかかっていると感じています。

2024年の貴社の代表的な取り組みを教えてください。

11月に消費者の実態調査を実施し、Web3が貢献できる一つの具体例としてアーティストとファンの価値共創の関係を作り出す「エンターテインメント・トランスフォーメーション」という考え方を提示しました。

最初に次の3つの軸を決めました。ファンクラブの在り方がどうなっているのか。ライブチケットの不正転売と二次流通(リセール)がどうなっているのか。推し活がどうなっているのか。その3つは各事業会社やシンクタンクなどがバラバラに調べていますが、消費者側から見えれば3つはバラバラではなく、もしかするとすべてがひとつなのではないかという仮説から、3つを横ぐしに調べることで、新しいなにか、消費者インサイトのかけらが見えてくるのではないか、そう思い調査、分析しました。

調査結果から、社会課題を解決しながらビジネスを大きくし、同時に一人ひとりの幸せが増大する、そのような社会が豊かになる姿が輪郭として見えてきました。「エンターテインメント・トランスフォーメーション」という考え方はそこから生まれてきた言葉であり、考え方であります。

Web3のビジネス活用の現在地をどのように感じていますか。

少しずつニーズの顕在化が見え始めてきているのではないでしょうか。消費者一人ひとりの手触り感がある体験まではまだ時間がかかるかもしれません。いまの世の中、普及するときのスピードは想像を超える速さです。きっかけ待ちと捉えています。

そういった現在地の中で、2025年はどういった年になると予測されていますか?

どのような事例でもよいので、消費者の誰もが実感できる具体的なケースの登場が一つでもでてくれるといいなと思っています(願望も込めて)。

2025年に計画している取り組みなどあれば教えてください。

「エンターテインメント・トランスフォーメーション」を推進、加速させるにはアーティストご本人やファンのみなさん、業界関係者の声が大切になります。その声を集めて発信していく取り組みを検討しています。

加えて、その「エンターテインメント・トランスフォーメーション」のさらなる広がりとして、アビエーションなど移動手段における体験価値の変革にもWeb3技術で貢献できるのではないか、と検討を進めています。推し活においては、推しは推しを追いかけて移動します。移動先で泊まります。この経済効果は推し活市場の大きさを示しており、ポテンシャルは大きいと考えています。シンクタンクとして、その可能性を独自のアプローチで深堀と提案をしていきたいと思います。

最後に今年の意気込みをお願いします。

一人ひとりの幸せが増えるように一生懸命に取り組んでいきます。みなさん、ご協力をお願いします。