日本円だけでNFTの発行や売買ができる、日本初のNFTマーケットプレイス「HEXA(ヘキサ)」について学ぶ連載も早くも第6回目を迎えました。第6回のテーマは「会員権NFT」。では吉野さん、よろしくお願いします!
株式会社デイジープレイス 代表取締役COO吉野 渉
今回は、HEXAの新機能の中でもまだご紹介していなかった「会員権NFT」についてお話しします。会員権NFTは、利用にあたりウェブサイトへの規約記載など若干のハードルがありますが、それをクリアすれば非常に有用なサービスです。
特に、フィジカルサービスとの連携がしやすい点が魅力的です。そのため、NFT初心者にとっても、最初に触れるNFTとして良いきっかけとなり得ます。会員権NFTは、デジタルとリアルを繋ぐ新しい可能性を広げるツールとして注目されています。
会員権付きNFTは基本期限が無くずっと使えるサービスです。サービスの利用により回数が減るものではありません。
HEXAの表記では会員権付きNFTとなっていますが、こちらは使用により回数が減るものです。また、使用期限など資金決済にかかる前払式支払手段の適用対象外であることを発行者自身が確認する必要があります。
※地方自治体が提供するサービス・発行するNFTについては120日以内とする必要がない場合もあります。
HEXAの説明はこちら。
以下で、手順をご紹介します。
会員権付きNFTの発行手順
それぞれの発行手順
発行者が保有するウェブサイトに規約などの記載が必要な個所がありますので、予め入力してください。
サービス内容の記載例
サーフィン・ヨガ教室「SURFCITY宮崎」での実用例をご紹介します。SURFCITY宮崎では、スタジオプログラム1回分の受講権をNFT形式で販売しています。
対象のスタジオプログラムはこちら。
NFTを活用することで、使用済みのチケットもデジタル記念品として手元に残る仕組みを提供しています。このサービスは、観光で訪れる一時利用(ドロップイン)の多い顧客層を意識し、事前決済による利便性向上と、旅の思い出としての価値を兼ね備えています。
店舗でNFTチケットを利用する手順は非常にシンプルです。以下の2ステップで完了します。
②「チケットを使用する」を押す
簡潔に言えば、この2ステップで完了します。この操作だけでチケットの回数が自動的に減り、すぐにサービスを提供できる状態となります。また、店舗内に以下のような案内図を掲示することで、利用者にとってさらにスムーズな体験を提供できます。
本記事ではフィジカル店舗での利用例を紹介しましたが、会員NFTはアイデア次第でさまざまな用途に展開できます。たとえば、講演会やコンサート、イベントのチケットとして活用する場合、現地での支払いが不要になり、さらに偽造が不可能な仕組みを提供できます。これにより、近年問題となっているチケット詐欺を防止できるだけでなく、使用前のチケットについては売主と買主の間で二次売買が可能です。
また、ロックアップ期間を設定の仕方では、イベント開催期間中の二次売買自体を制限することもできます。これにより、主催者側の運営がより円滑になるだけでなく、イベントの管理が簡略化されます。
一方で、コミュニティの構築が主目的の場合は、前回の記事でも紹介させて頂いたエアドロップ方式のほうが敷居が低く、より多くの人々にアプローチしやすいでしょう。目的に応じてこれらのNFT機能を適切に使い分けることで、サービス提供の幅をさらに広げることができます。みなさまのさまざまなNFTの活用を楽しみにしております。