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2024.12.20

メタバースの近未来を探る!「Metavere Japan Hackathon」最終ピッチの内容を登壇者が自ら紹介!【第3回】 株式会社HIKKY

一般社団法人Metaverse Japanがメタバース領域の新しい実装や開発、事業化を促進することを目的に開催した「Metaverse Japan Hackathon」(詳しくは「初開催のメタバースハッカソン「Metaverse Japan Hackathon」。評価を得た“次代を創る”メタバースプロジェクトとは⁉」)。最終審査のピッチには5つの企業、団体が登壇した。

新メタバースを体現するかのように、従来のメタバースの利用法から一歩も二歩も進化したようなプロジェクトが多数紹介されたのだが、限られたメディアのみ参加できるクローズドで行われたピッチだったため、MetaStep(メタステップ)編集部は、登壇者に寄稿を依頼した。3回目(1回目はこちら、2回目はこちら)となる今回は、株式会社HIKKYさんのとなる。株式会社HIKKYさんはオンラインで専門知識も必要とせず、誰でもメタバースを構築できるサービス、「Vket Cloud」と「ワールドビルダー」について語った。メタバース構築に革命を起こすかツールになるか?それでは、HIKKYの喜田さん、よろしくお願いいたします!

寄稿者

株式会社HIKKY COO喜田 龍一

小学生でも楽しめるメタバース構築体験を!
ブラウザ上で簡単に世界を創れる「ワールドビルダー」

メタバースの魅力をもっと多くの人に、もっと簡単に身近なものにしていきたい。そんな願いから生まれたのが、HIKKYの「Vket Cloud(ブイケットクラウド)」と、そのエディタ「ワールドビルダー」です。このツール群により、ブラウザ上で誰でも簡単に自分のメタバース空間を作り上げることができ、高スペックなPCやヘッドマウントディスプレイがなくても、スマホやタブレット、PCといった日常的なデバイスからメタバースへアクセスすることができます。

Vket Cloudとは?

「Vket Cloud」は、スマートフォンを含むさまざまなWebブラウザで動作することを前提に開発された、メタバース構築エンジンです。従来のメタバース制作では、高性能なPCや特別なソフトウェアが必要でしたが、Vket Cloudではそれが不要。ブラウザ上で構築し、メタバース体験を提供できることが特長です。さらに具体的な特長は以下になります。

●高品質な描画

 PBR(Physical Based Rendering、物理ベースのレンダリング)技術やリアルタイムシャドウ、ポストエフェクトといった高度なグラフィック機能をサポートしており、Webブラウザ上であっても非常にリッチなビジュアルが表現できます。これにより、ユーザーは美しくリアルな世界を構築可能です。

●大規模マルチプレイ

Vket Cloudは独自の技術により、最大で1000人規模のリアルタイム同期を可能にしました。これにより、従来は難しかった大規模な同時参加型イベントもブラウザ上で実現できます。リアルタイムでの多人数参加によるダイナミックな体験は、オンラインイベントやプロモーションに新たな可能性をもたらしています。

●柔軟なゲーム開発

さらに、Vket Cloudは独自のスクリプトやAPIによるゲーム開発にも対応。単なる展示や空間の共有だけでなく、インタラクティブなゲーム体験を実装することも可能です。ゲームやエンターテイメント業界のみならず、教育やビジネス分野にも活用できる点が評価されています。

ワールドビルダーでできること

「ワールドビルダー」は、Vket Cloudでメタバース空間をデザインするためのエディタです。リンクをクリックするだけで誰でもアクセスでき、すぐにワールドの制作を始められるシンプルな仕組みが魅力です。

特に具体的なワールドビルダーの特長は以下になります。

1.簡単なインターフェースで初心者も安心

ワールドビルダーは、小学生や中学生でも操作できるよう設計されています。基本的なギミック設定から独自スクリプトの編集まで、レベルに応じてさまざまな機能が用意されており、メタバース初心者から経験者まで幅広く楽しめます。

2.ワンクリックでテストプレイ

作成したワールドをすぐに確認できるテストプレイ機能もワールドビルダーの大きな強みです。ワンクリックで実装内容を確認できるため、アイデアをすぐに形にし、その場で体験することができます。これは、開発の効率化やクリエイティブな発想を刺激するための重要な機能です。

3.今後のモバイル対応
現在はPCブラウザ向けが中心ですが、今後はタブレットやスマホにも対応予定です。これにより、より多くのデバイスで気軽にアクセスできるようになるため、ユーザーの利便性がさらに向上します。

小学生でも「メタバースのクリエイター」になれる世界へ

ワールドビルダーは、複雑なプログラム知識がなくても、自分のアイデアを形にして他者と共有できる楽しさを提供します。子どもたちは簡単な操作でオブジェクトを配置したり、動きを加えたりすることで、自分だけの「メタバースの世界」をデザインすることが可能です。これにより、未来のクリエイターたちは、幼い頃からメタバース構築の面白さを体感し、デジタルの世界での表現力を育むことができます。

「ワールドビルダー」が拓くメタバースの可能性

Vket Cloudとワールドビルダーの組み合わせは、メタバースをより身近な存在に変えつつあります。初心者から経験者まで、また大人から子どもまで、誰もが自由に仮想空間を創造できる未来が広がっています。この取り組みは、エンターテイメント、教育、ビジネスなど、多様な分野での応用が期待されており、メタバースが新たな価値を提供する基盤となるでしょう。

ぜひ、「ワールドビルダー」を使って、あなたもオリジナルのメタバース空間を作ってみませんか?誰でもアクセス可能なブラウザ上で、あなたの想像力を無限に広げる第一歩を踏み出しましょう。

参考

                                                                                          

最後に喜田さんに、2つの質問をぶつけてみました。メタバースをどのようにとらえているのか、ぜひご参考にしてください。

Q 現在のメタバースやXRを取り巻く環境をどのようにとらえていますか?

良くも悪くもバズの期間が過ぎ、技術としてのメタバースやXRが定着してきていると感じます。さまざまな領域において、いわゆるイマーシブな体験価値を活用し、ユーザーにとってただ便利なだけではない新しい価値を持つサービスを提供すべく試みられてきています。

Q 来年以降(2025年)メタバースはどのように進化していくと捉えていますか?

必要な技術としては出揃っている感があり、ユースケースに最適化された様々なサービスが生まれてくると考えています。それは、これまでのように汎用的なメタバースプラットフォームによって全てのコンテンツが提供されるのではなく、アプリストアのように、ユーザーや企業一人ひとりが自身のメタバースサービスを持つような世界観であり、そこへの移行が加速していくのではないかと考えています。

編集後記

いかがでしたでしょうか?現在Vket開催中ということもあり、MetaStepでも連日HIKKYさん関連の記事を公開しておりますが、いよいよHIKKYさんが自社独自のサービスの展開を強化していくようですね。当日はデモも行っていましたが、『小学生でも楽しめる』と表現されていた通り、非常に革新的なツールだと感じました! 今後も目が離せませんね。

次回は、いよいよ、「Metaverse Japan Hackathon」最優秀賞に輝いた「Project [Bazariba]」のFujitoさんにご寄稿いただきます!お楽しみに!