2024年11月28日。千葉銀行が国内銀行で初の試みをスタートした。ゲーミングプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」を活用した若年層向けコンテンツ『風を感じろ!超速オビー!』を公開したのだ。若いうちから経済的な知識や感性を身につけてもらうことを目的に、メタバースとゲームを組み合わせたコンテンツを提供。金融機関の新たな取り組みに注目だ。(文=MetaStep編集部)
千葉銀行が今回プラットフォームとして活用した「Roblox」は、世界で2億人以上が登録し、欧米やアジアの10代~20代を中心に急成長したゲーミングプラットフォームだ。1日あたりのアクティブユーザーは8,890万人(2024年11月 Roblox社発表)で、世界規模で人気がある。
ゲームをプレイするための「ワールド」と呼ばれる世界、アバター、キャラクター、アイテム、服装など基本的にすべてをユーザー自身がデザインして全世界に公開でき、それをほかのユーザーも遊ぶことができるのが特徴だ。
若年層へのPRやマーケティングを目的に、Robloxの企業活用も進む。世界では多くの有名メーカーやラグジュアリーブランド、スポーツチーム、インフルエンサーなどが「Roblox」でのメタバースに興味を示し、ワールドやゲームでその世界観を表現し、ブランディングやプロモーション、ファンマーケティングに活用している。
今回千葉銀行は、デジタルイノベーション事業などを手掛けるnewtrace協力のもと、コンテンツ 『風を感じろ!超速オビー!』を公開した。「Roblox」内でのオリジナルコンテンツの公開は、国内銀行で初の試みとなる(2024年11月1日現在newtrace調べ)。
本コンテンツは、銀行にコインを預けて資産を増やすゲームや金融経済に関するクイズなどのさまざまなゲームを通して、お客さまが楽しみながらお金や金利の仕組みに触れることができる。
ワールド内では、銀行にコインを預けることで、金利によってコインを増やすことができる。コインを集めてレベルアップすることで、より高い金利の銀行が解放される。複数の銀行を利用して効率よく資産を増やすことを体感できる。
ワールド内ではちばぎんオリジナルキャラクター「ひまりん」がガイドを務めるワールド内には様々な姿のひまりんのステッカーが隠されており、ステッカーを集めるコレクション要素も楽しむことができる仕掛けが施されている。
ワールド内でオビー(障害物レース)ゲームをプレイすることができる。コインを集めて速度を上げて、制限時間内により速く、より遠くのゴールを目指すものだ。第一弾のオビーステージは「海」だ。
今後アップデートされ、異なるテイストのステージも追加予定だという。
千葉銀行ではこれまで、メタバースにおける顧客向けイベントやセミナーの開催、メタバース上で住宅事業者と個人の顧客を結びつけるメタバース住宅コンテンツの実証実験など、顧客との関係性を強化するための次世代チャネルとしてメタバースへの取組みを進めてきた。
今回のコンテンツでは、若年層に経済的な知識や感性を身に着けてもらい、千葉銀行が目指す「お客さまの豊かなライフスタイルの実現」に将来的につなげることを目指しているという。千葉銀行は、今後もこうした社会的価値を提供することで「最高の顧客体験の創造」の実現を狙うという。