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2024.10.15

打ち手は揃った! エコシステムがいよいよ加速段階か⁉~「新メタバース宣言」で大いに盛り上がった「Metaverse Japan Summit 2024」(後編)

2024年9月25日に開催された「Metaverse Japan Summit」の模様をお届けしている本記事。前編の模様は、「打ち手は揃った! エコシステムがいよいよ加速段階か⁉~『新メタバース宣言』で大いに盛り上がった『Metaverse Japan Summit 2024』(前編)」をご覧頂きたい。後編では、自治体での取り組みや都市におけるXR活用、AIエージェントなどをテーマに有識者が語ったプログラムをダイジェストでお届けする。(文=MetaStep編集部)

生成AIが追い風となった新たなまちづくりの可能性

地域創生のためのメタバース活用は全国で活用が広がる。本セッションでは、福岡県糸島市の現在進行形のプロジェクトについて大いに語られた

「メタバース×自治体 糸島市PJでの取り組み」をテーマに議論したのは、慶應義塾大学 高度プログラムコンソーシアム特任教授 奥出 直人 氏、イトシマ株式会社代表取締役 平野 友康 氏、一般社団法人Metaverse Japan 代表理事 馬渕 邦美 氏。ビデオメッセージで、糸島市 馬場 貢 副市長が参加した。本セッションでは、現在福岡県糸島市で進行中の「糸島サイエンス・ヴィレッジ構想」について紹介された。本構想は、糸島市と九州大学を中心に取り組みが進む。さまざまな分野の企業や研究者・学生が、九州大学伊都キャンパス西側の糸島市未活用地エリアに集い、「科学の村」を創出する構想だという。

糸島市は福岡空港から車でおよそ40分程度。交通の便も良く、豊かな自然あふれる場所だ。他地域同様、地方創生のさまざまな課題も抱える

現在は糸島市に拠点を持ち、プロジェクトを推進する平野氏は「そもそも都市とは何か?」の解説からプロジェクトの概略が語られた。説明の中で「会社名に“イトシマ”と地域の名前をつけ、糸島に移住し、熱量と覚悟を持ち取り組んでいる。地方創生のロールモデルを作りたい」とプロジェクトへの熱い思いを語った。奥出氏は「まちづくりや都市開発は、10年、20年先を予測し計画されることが多いが、そんなに先の未来を予測するのは不可能。これまでも多くの計画が失敗するのを見てきた。今こそ必要なのは住民が参加する主体的なまちづくりしかない」と語り、本構想のユニークさを熱弁した。

平野氏は「共通インフラを整えながら、さまざまなユニットを組み合わせてまちをつくる計画です。生成AIの技術的進歩は、この取り組みの追い風となっている」とし、デジタルツインやメタバースなど最新技術が実装できるまちづくりの可能性を示した。ビデオメッセージで登場した馬場副市長は本構想を中心的に推進するひとり。「イノベーションや新産業を生み、地域と学生・教職員・企業などが交流する魅力的な場所を実現したい」と語り、①エネルギーを地産地消するまち、②人と人との関係が生まれるまち、③生成AIを基盤とした情報インフラで変化に対応できるまち、という方向性を示した。馬渕氏は「技術の進化でこうしたまちづくりの取り組みが始まっているのは興味深いしワクワクする。都市×メタバースの実現の最後のピースが生成AIになるかもしれない。今後も注目していきたい」と語り、構想への期待感を示した。

鳥の目になってまちを捉えることの重要性、構想を進める上で求心力が重要な点など、活発な議論がなされた

XR技術で都市空間はこんなにも面白くなる

「XRで拡張する都市空間~MIYASHITA PARKが挑戦する新しい価値体験」に登壇したのは、三井不動産株式会社 商業施設・スポーツ・エンターテイメント本部 アーバン事業部グループ長 星野 瞳氏、株式会社STYLY 取締役 COO 渡邊信彦氏、一般社団法人Metaverse Japan 代表理事 長田新子氏。渋谷を舞台に行われたAIR RACE X(エアレース エックス)を事例に、XR×都市空間の可能性を大いに語り合った。

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