ビットコインやブロックチェーンを学ぶ上で「半減期(はんげんき)」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。その名の通り、新しいブロックが生成されるたびに与えられる「マイニング報酬」が半分になる期間のことを指します。何故このような事態が起こるのでしょうか?その仕組みや影響を初心者にもわかりやすく解説します。
(ブロックチェーンの基礎知識については「ブロックチェーンとは何か?仕組みをわかりやすく解説」をご覧ください)
(引用:Pixabay)
半減期とは、ビットコインのマイニング報酬が半分になる期間のことを指します。ビットコインのシステムでは新しいブロックが生成されるたびにマイナーに報酬を与えますが、報酬は一定の期間ごとに半減するように設計されています。
ビットコインの半減期は210,000ブロックごとに設定されており、ブロックは約10分ごとに生成されるため、半減期は約4年ごとに訪れます。
過去に実施された半減期の時期と、減少後のマイニング報酬は以下の通りです。
次の半減期は、2028年ごろに予定されており、報酬は1.5625ビットコインになる見込みです。
次回半減期までのカウントダウンは、仮想通貨情報サイトCoinGeckoで確認できます。
(引用:CoinGecko)
半減期の主な目的は、ビットコインの供給量を制御することです。ビットコインの総供給量は2100万枚に限定されており、半減期のメカニズムによって、この上限に徐々に近づいていきます。
ビットコインの創設者であるサトシ・ナカモトは半減期を導入することで、インフレーションを防ぎ、ビットコインの価値を長期的に維持することを目指しました。もし、マイニング報酬が一定のままであれば、ビットコインの供給量が急激に増加し、価値の下落を招く可能性があります。
(引用:DMM Bitcoin)
半減期はビットコインの希少価値を高め、長期的な価値の貯蔵手段としての魅力を維持するための重要な仕組みなのです。
半減期は、ビットコインのマイニングと価格に大きな影響を与えます。
マイニングの観点からは、報酬の減少はマイナーの収益性に直結します。半減期を迎えるたびに、マイナーは報酬の減少分を補うために、より効率的なマイニング機器の導入や電力コストの削減に努める必要があります。収益性の低下により、一部のマイナーが撤退を余儀なくされる可能性も。
一方、ビットコインの価格は、半減期前後で大きく変動する傾向があります。多くの投資家は、半減期によるビットコインの供給量の減少を好材料と捉え、半減期後に価格が上昇する傾向にあります。
(引用:DMM Bitcoin)
ただし、半減期が必ずしもビットコインの価格上昇を保証するものではありません。市場の需給バランスや規制環境、世界経済の動向など、様々な要因が価格に影響を与えます。
半減期においてマイニングは重要な要素です。過去に掲載した「ビットコインのマイニングとは?初心者向けにわかりやすく解説」もぜひ参考にしてください。
ビットコインの半減期は、マイニング報酬が半分になる約4年ごとの期間を指します。半減期の目的は、ビットコインの供給量を制御し、インフレーションを防ぐことで、長期的な価値の貯蔵手段としての魅力を維持することです。
ビットコインやブロックチェーンを知る上で欠かせない要素のため、理解を深めてビジネス活用のヒントにしていただければ幸いです。